建設業経理士1級で財務諸表は一番の難関です。財務諸表の論述で点数がとれれば楽になれます。
実際試験での論述は、過去問の解答のようにきれいにまとまった文章をまず書けません。
よって試験の場でどうやって足掻くかが重要になります。しかし綺麗な論述を書くための方法論や暗記の仕方はあっても、知識が不十分なときにどうやって論述を書いているのかはなかなか知る機会がないですよね。
そこで簿記に長いこと触れていない合格者が実際に最近の過去問をどう考えて書くかを紹介します。
(※ただし語っている内容は正確な知識でないので問題解答の切り口だけをみてください)
では実際に財務諸表の論述についてみていきましょう
第29回財務諸表の論述過去問
問1 「正規の簿記の原則」と「重要性の原則」の内容と、2つの原則の関係を説明しなさい
問2 「重要性の原則」適用の結果、簿外資産や簿外負債が生じることがあるが、それが認められる根拠を明らかにしなさい
問1の考え方
まず問1からみていきましょう。答えるべきは以下の3つです
- 「正規の簿記の原則」についての説明
- 「重要性の原則」についての説明
- 2つの関係性について
300字以内で書きなさいとありますが、文字数は部分点稼ぎにおいては特に意識する必要はありません。用語の意味がわかれば2つ書けるので知識問題の論述ですね。
さてまずはそれぞれ記憶に残っていることを簡単にメモしましょう
「正規の簿記の原則」
正確な財務省表をつくるための手続きをする原則。帳簿を正確に書く?
「重要性の原則」
重要な項目以外の些細な項目は簡単な方法で行ってもよいとする原則
この程度でもかければ部分点は入りそうです。
それでは関係性について考えてみます。
どちらの原則も財務諸表をつくる際の原則ですね。
財務省表を作るうえで「正確さ」と「迅速さ」が重要だという知識があれば2つの原則がわからずとも関係性の部分点はとれそうです。
逆にその知識がなくても
「正規の簿記の原則」を守りすぎると時間がかかりすぎて財務諸表を期限までに作成できない。
→間に合わせるためには重要な部分以外の省略が必要
このあたりが推測できると採点が甘ければ満点近い点数が期待できるかなといったところ。
不安であれば点数をとれる100文字程度の文章を決めて、あとは知ってる知識を残り文字で追加すればいいと思います。
問2の考え方
実は問2の問題文で「重要性の原則」の内容のヒントがでてますね!問題文から問1の部分点を獲得できるようになっているのでやはり論述は捨てられません
それでは問2は何を聞いているのか理解するために簡単な問いに読み替えましょう。
問2 「重要性の原則」では些細な部分を除外してしまうけど、なぜ許されるの?
誰かにメリットがあるから許されるのです。ですから各々の立場から考えましょう。
財務諸表をつくる立場からは問1の関係性で答えた「迅速さ」を書けます。問1で書いていますが文字数に余裕があれば書いておきましょう
他の立場を探しましょう。つくる人がいれば見る人がいます。では財務諸表を見る人といえば誰でしょうか?株主や債権者もしくは経営者ですね。おおまかな会社の状態を見て判断したい人たちですから細かい部分まで必要としないのです。
これもまとめれば部分点が入りそうです。
おわりに
第29回が書きやすかったのかもしれませんが思ったより点数とれそうですね。
大事なのは頑張って正確に定義を覚えるのではなく、目的などの抽象的な視点が必要です。
定義を暗記するには時間がかかりますが、考え方を習得するには一度理解するだけで済みます。
肩肘はって完璧な論述を書こうと取り組むのではなく、どの程度わかれば書けそうかについて過去問をみながら考えるのが大事です。
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