令和4年度建設業経理士CPD講習を受講してきましたので簡単にどういった講習なのかを書いていきます
講習は50分動画10分休憩
講習の内容は事前に録画された動画を流すタイプの講習でした。
50分動画10分休憩+1時間昼休憩+1時間試験での8時間講習
午前3コマ午後3コマの授業を行った後に試験があります。
最終的に電卓は使いませんでした。
周囲はまじめに受けている人しかいないぐらいで、付箋をつけてテストに備えている人もいました。
動画の内容ですが、テキストで書かれている難しい内容を分かりやすく表現してくれるためわかりやすかったです。
動画中にテキストがメインで映し出され赤線が引かれるので、同じようにテキストをマーカーすることでテストに備えます。
最後の試験は○×形式20問
A3片面に納まる程度の文章量の〇×問題(50~60文字程度)が20問出題
試験問題は20問中17問はテキストにそのままの文章でのっているので見比べればわかりました
残りの3問は全く同じ内容ではないもののテキストを見ればわかる程度の問題。
1級は7割以上の得点で合格のようです。
問題は下のリンク先にありますので気になる方はご覧ください
講習内容は6分野
令和4年度のカリキュラムは以下の6項目+試験といった形でした。経理部門にいない人間にとっても
「新たな会計基準」以外は興味深く受講でき
令和4年度カリキュラム
1監査論
2内部統制
3建設業法順守
4新たな会計基準
5財務分析
6原価管理・管理会計
講習の中であがった個人的に興味深いと思った内容を3つほど紹介します
こしょう貿易から監査が始まった
監査はなんのために必要なのかを株式会社が生まれた17世紀当初の「こしょう」貿易から説明
①一人で船作って船員を雇う
→リスク大きい
②金持ちが金を出し合う
(失敗)リスク分散で損失少ない
(成功)儲けを山分け(利益分配)
→本当に利益をメンバーが分配してくれるのか?
知識があっても能力があっても誠実であってもメンバー内では信頼性を確保できない
⇒だから第三者の知識がある人間による「監査」が必要
法令遵守はひな型作成から
「全従業員に法令順守をしてもらうにはどうしたらいいか?」という問いについて、
社員全員に知識を教育しても人数が多くなればなるほど教育を続けていくことが難しくなる。
次の2点で対応していくのが法令順守のコツ
・ひな形を適切に提供できる体制を構築
・「社内ルールの遵守」を会社に植え付ける
借入金は繰上返済した方が安心?
財務分析について1級建設業経理士に合格した人ならすでに知っている内容ですが、わかりやすく教えてくれます。
長期借入金がある会社の社長から相談があったとします。
「今年は利益があがったので長期借入金を繰上げ返済をしたいがどう思うか?」
直観では借入金を早めに返すことで安心できるような気はします。
ですが繰上返済について財務分析で考えてみると、
現金が減少⇒流動比率が悪化⇒短期安全性が悪化
長期借入金が減少⇒固定長期適合率が悪化⇒長期安全性が悪化
支払い利息が減少⇒経常利益が良化⇒収益性が良化
このように繰上返済をすることで収益性が高まる一方で、資金調達に係る安全性に問題が生じる可能性があります。
最後に
最初は経理業務をしていない人にとって意味ある講習なのか疑問でしたが、受けてみると興味深い内容が多くとても良かったです。
実際この講習で興味を持てていたから中小企業診断士受けてみようとなったのもありますので、新しい知識を得られる場として活用していくのをおすすめです
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