どうやら会社のほとんどは株式会社らしい。
株を発行している会社のが株式会社だ。
このようなぼんやりしたイメージでも普段は問題ないのです。ところが会社法を学ぼうとすると株式会社についての理解度を問われます。
・条文は長くてあちこち飛ぶからよくわからない
・教科書を読んでもそもそもイメージが浮かばない
頑張って暗記して覚えても時間が経つとボロボロ抜けていく。会社法は知識という水をいくら注いでも草木が根付かない砂漠といってもいいでしょう。
どうにかして砂漠を豊かな土壌にして知識を定着させたい。
そう思ったなら『会社法のみちしるべ』を読んでみませんか?
学習の1番最初の本にしてしまうと回りくどいように感じてしまうかもしれません。ただ会社法を独学で頑張ったけど学習を諦めたくなったときに読むとそれまでの知識が繋がってきます。
今回は『会社法のみちしるべ』の内容について簡単に紹介します。
会社は「儲ける」ために存在する
なぜ株式会社についてよくわかっていないのでしょうか?
株式会社について書かれている「会社法・商法」は、日常生活に関して書かれている「民法」と違って「儲ける」ことをターゲットにしているからです。
世の中の多くの人は給料をもらって生活をしています。ここに「儲ける」という行為はありません。だからこそ「儲ける」をターゲットにした株式会社で働いているのにも関わらず知らないのです。
儲けるために必要なこと
・もとでとなるお金を用意すること
・お金を効率的に活用すること
以上の2点が儲けるために必要なことです。そして会社法の内容もこの2つの視点で考えるとわかりやすい。
もとでのお金を用意する
もし個人がお金を集めるには自分で稼いだり人から借りたりするでしょう。株式会社も同じですが、株式会社特有の資金調達方法があります。
株式を発行して資金を調達することです。会社法には株式の発行について詳しく書かれています。
では株式会社は株式の発行をすることでどういった属性の人から資金を集めるのでしょうか?
自分で事業はする気はないけど儲けだけは欲しい。大きなお金はもってなくても余っているお金がある。
「なんとなく余っているお金が増えたらいいな」と思っている庶民から資金を吸い上げるシステムが株式会社なのです。
お金を効率的に活用する
株式会社は、株主が経営するのではなく誰かに会社を任せることになります。
任せられた「誰か」は利益も得られないのに株主のために働いてくれるのでしょうか?当然期待できませんよね
そもそも任せるにしても経営についてわからない庶民の集まりである株主が優秀な人間に任せられるのでしょうか?
会社法では隙あれば「何も経営のことがわからない株主」を騙してしまう経営陣を想定しています。儲けるためには経営陣の判断に任せる自由が必要ですが、その自由によって株主が騙されないように制度設計されています。
会社法を学ぶと株主総会で判断しなければならない事例が出てきますが、「何もわからない株主」が判断しなければならないほど重要な事柄だとわかりますよね。
最後に
会社法はイメージしにくい分野です。
考えずに教科書を読んでいると頭に入ってきません。
『会社法のみちしるべ』 は考えながら知識を定着させる材料を提供してくれます。会社法に苦手意識があるならぜひ読んでみましょう!
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